八月どすん

読み上げ

「豊岡警察出石派出所○○です」―何も身に覚えはありませんが、ドキッとします。「落し物が届いたのですが、それに「蓮如上人五百回遠忌記念 弘原山勝林寺」と書いたキーホルダーがついていましたので、心当たりがないかと思いお電話しました」とのことーあ~よかった、私は何も悪くない(笑)。「二十年ほど前に確かにうちが法要の記念にお配りしたものですから、きっとご門徒さんが落とされたものだと思う」と告げ、拾われた場所や時間をお聞きして、心当たりを尋ねることにしました。拾われた場所に最も近く、長らくその地区のお世話をしてくださったAさんに連絡して、二人で落とし主を考えました。電話を切って十分もしないうちに、Aさんは落とし主を見つけてくださいました。それだけでなく、自分の車で一緒に派出所に出向き、事情を話し、キーホルダーは無事に落とし主の手に戻ったのです。ドキッとした電話を受けてから解決まで一時間足らずの出来事でした。

この出来事で、私は二つのことに感激しました。一つ目は、落とされた方が、二十二年前に記念にお配りしたキーホルダーをずっと使い続けていてくださっていたということ。物があふれるこの時代に一つのものを大切に使い続けることの有難さ。そういえば、本堂にお参りいただく皆さんは、これまでにお配りした念珠、経本入れ、式章などを、お家にお参りさせていただけば、マッチ、念珠かけ、灰ふるい、どれもいつも大切に使っていてくださいます。有難いことだと改めて思わせていただきました。二つ目は、私の唐突な相談に親身にのってくださり、すぐに行動を起こし、落とし主の手元に戻る最後まで見届けてくださったAさんの行いです。私の周りは、素敵な人であふれています。

(文責 坊守)


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