今年も報恩講を厳かにお勤めすることができました。ありがとうございました。私にとって、報恩講は、ほかの法要とはお勤めする心持が違います。他の法要は、寺が主体となりご門徒の皆さんを法要にご案内する感じですが、報恩講は、勝林寺の寺族とご門徒が「一つの家族」となり、皆で先に逝かれた大切な方(ここでは、親鸞聖人)の法事を勤める感じです。さしずめ住職・坊守・若院は、家の跡取の家族として、主体となって采配しますが、細かなところは、その他の家族であるご門徒の皆さんが、それぞれの実情に合わせて、協力して進めてくださいます。事前のお掃除から、内陣の荘厳(お花、お供物、お飾り、おみがきなど)、お礼の準備、お斎の準備、当日のお参りなど、それらは多岐にわたります。法要準備は、事前に寄せていただく「お供え」によって整えます。お米は、当日と夏までの御仏飯・当日のお斎に使い、それでも多い分は、福祉への寄付や御浄財にします。お野菜は、お斎の材料として使わせていただき、白和えやけんちん煮や即席漬けとなりお参りの方へ振る舞われます。また、御浄財は、お供物やお寺様の接待やお斎の足りない材料をそろえることや送迎バス運行などに当てさせていただきます。すべてのお陰で、今年も、私たちにとって大事な親鸞聖人に、感謝の気持ちを伝える法事(報恩講)を勤めることができました。采配を振るう住職や坊守の行き届かないところは、すべてご門徒の皆様が補い、支えてくださるので安心して勤められました。
さて、次は、各ご家庭の報恩講です。お家の方だけで準備をされるのは、なかなか骨折りのことと思います。お仏飯とお花とお灯明があれば大丈夫。それにお供物(お菓子や果物)が加われば、もう完璧です。
(文責 坊守)