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どすん-2024-04

報恩講をお勤めした後、お供物のおさがりをご門徒各戸に少しずつお分けして、無事にお勤めできた喜びを皆で分かち合います。それが、十二月にお届けする下り藤を型どった紅白の落雁であり、白、緑、ピンクのカラフルなお砂糖です。仕分けするときは、白ばかりより少し緑やピンクが入っている方がもらった時にうれしいかなと思ってバランスよく混ぜるようにしています。(幼い頃、ひやむぎに交じった緑やピンクや黄色の麺を、取り合った記憶があるので)去年もいつものようにそうしました。ところが、全部仕分けしてあとは配るだけになってから、空き箱だと思っていた箱の中から、緑のお砂糖が大量に見つかったのです。やり直す元気もなく「お砂糖ならジャムを作るのにたくさん使うから」とうちがいただくことにしました。鬼ゆずでジャムを作るとき、ゆず大根を作るとき、白いお砂糖に混ぜて使ってみましたが、どれもちょっと不思議な色に仕上がります。しかも、少し混ぜるくらいでは、いっこうに緑のお砂糖は減りません。二月、若院が植えっぱなしにしていた大根を大量に収穫してきました。「そうだ、ハリハリ漬けを作ろう」―ハリハリ漬けなら、お醤油をたくさん入れるから、緑のお砂糖を多めに入れても色が分からなくなるはず、大根と緑のお砂糖の大量消費、一石二鳥のはず!・・でしたが、お醤油に混ぜても、緑は消えませんでした。やっぱり不思議な(不気味な)色のハリハリ漬けになりました。見た目の悪さが災いしてか、住職は箸をつけませんし、若院はお皿に乗せた分だけしか食べません。見た目が悪いのでおすそ分けもできず、結局、鍋いっぱいのハリハリ漬けを、私がほぼ一人で食べるはめになりました。くれぐれも緑のお砂糖にはご用心(笑) 

(文責 坊守)